林家木久扇は、1937年10月19日生まれで、東京都出身の落語家であり、落語協会所属、出囃子は「宮さん宮さん」である。1961年に初代林家木久蔵に入門し、1969年に真打へ昇進して以来、長年にわたり寄席や高座で活躍してきた。ユーモラスで親しみやすい語り口と独特のキャラクターで人気を集め、テレビ番組『笑点』の大喜利メンバーとしても半世紀以上にわたりお茶の間に笑いを届けている。2007年には高座名を「林家木久扇」と改め、息子の木久蔵（現・林家木久蔵Ⅱ）に先代名を継承させた。代表的な持ちネタとして「木久扇ラーメン」のエピソードが知られ、実際にラーメン事業を展開するなどユニークな活動も行っている。落語界においては、古典落語を大切にしつつも独自のユーモアを加え、幅広い世代から愛される存在であり、伝統芸能と大衆文化を結びつけてきた功績は大きい。高座やメディアを通じて長きにわたり日本の笑いを支え続ける、落語界を代表する人物である。