OLEDICKFOGGY(オールディックフォギー)は、日本のパンク・カントリーバンドとして異彩を放つ存在である。読みは「オールディックフォギー」で、2003年に結成された。バンド名は「Old Dick Foggy」という英語表記が由来で、年老いた酔っ払いという意味合いを持ち、バンドの放つ荒々しくも哀愁漂う音楽性と見事に重なる。メンバー構成はフロントマンでありギターとボーカルを務めるスージー、アコーディオン担当のジュン、ベースのフジモン、バンジョーのミチ、ドラムのコウヘイなどが中心で、ライブごとに編成が変わる柔軟なスタイルを取ることもある。初期は東京を拠点にライブハウスで活動を続け、下北沢や新宿のサーキットイベントで注目を集めた。2004年にリリースされたデビューアルバム『Penny Black』は、パンクの衝動とカントリーの哀愁が混在する独自のサウンドで話題を呼び、アンダーグラウンドシーンに確かな爪痕を残した。代表曲には「いいじゃないか」「さらば昨日よ」「アクロバット」などがあり、疾走感あふれるリズムと日本語詞の切実さが特徴である。所属は自身のレーベルを中心に活動してきたが、のちにP-VINEやDIWPHALANX RECORDSなどからのリリースもおこなっている。2010年代に入ってからは、フジロックフェスティバルやRISING SUN ROCK FESTIVALといった大型イベントへの出演を果たし、知名度を一気に高めた。とくにアコーディオンやバンジョーなどを活かした土臭い音作りと、ライブでの熱量の高いパフォーマンスは、彼らを単なるパンクバンドにとどまらない存在へと押し上げている。バンド名義での活動に加え、メンバー個々のソロワークや別プロジェクトも活発に展開されており、シーンにおける影響力は年々拡大している。OLEDICKFOGGY(オールディックフォギー)は、音楽的なカテゴライズを超えた独自の立ち位置を築き上げ、国内外のルーツ・ミュージックファンやパンクスから熱い支持を受けているバンドである。
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