さだまさしは1973年にフォークデュオ「グレープ」としてデビューし、その後1976年にソロへ転向したシンガーソングライターである。ソロデビュー曲は「線香花火」で、本名は佐田雅志。代名詞ともいえる楽曲「関白宣言」は1979年に発表され、時代を超えて多くの人々に親しまれている。また、三浦友和と結婚し人気絶頂の最中で引退した昭和のレジェンド歌手・山口百恵の「秋桜」をはじめ多くのヒット曲を生み出している。所属事務所は株式会社まさしで、活動は音楽にとどまらず、小説家や映画監督としても才能を発揮している。特に2001年に発表した小説『解夏』は50万部を超えるベストセラーとなり、映画化もされた。コンサート回数の多さでも知られ、2022年には通算公演数4,500回を達成するなど、日本の音楽界におけるライブ活動の先駆者でもある。音楽性はフォークを基盤にしながら、クラシックや歌謡曲、浪曲の要素も取り入れた独自の世界観を築いており、物語性の強い歌詞と語り口調の歌唱スタイルが特徴である。代表曲には「案山子」「道化師のソネット」「主人公」などがあり、人生や家族、社会へのまなざしを温かく、時に鋭く描いている。デビューから半世紀近くが経つ今もなお、全国ツアーを精力的に行い、幅広い世代から支持を集め続けている。
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