JACK’S MANNEQUIN（ジャックス・マネキン）は、2004年にカリフォルニア州オレンジカウンティで結成されたアメリカのロックバンドで、フロントマンのアンドリュー・マクマホン（Andrew McMahon）が主導するソロプロジェクトからスタートした。彼はそれまで Something Corporate のボーカル兼ピアニストとして知られていたが、2003年末に書いた「Locked Doors」がバンドの枠に収まらない曲だったため、新たな表現の場として Jack's Mannequin を始動させた。バンド名は初期の楽曲「Dear Jack」に由来し、当時アンドリューが経験した白血病の闘病と重なる象徴的な意味合いを持つこととなった。
2005年にリリースされた1stアルバム『Everything in Transit』は Billboard 200 で37位を記録し、その年にアンドリューが白血病と診断されながらもリリース日に骨髄移植を受けたという劇的なエピソードとともに、多くのリスナーに深い共感を呼んだ。続く2008年の2ndアルバム『The Glass Passenger』は初週49,000枚を売り上げ、同チャートで8位を獲得した。2011年発表の3rdアルバム『People and Things』を最後に、2012年にバンド名義での活動は一時終了するも、その後アンドリューは自身名義で音楽を継続した。2015年には結成10周年を記念して『Everything in Transit』全曲再現ツアーを実施し復活を遂げ、さらに2024年から再始動。2025年には20周年を祝う「The MFEO Tour」で北米をまわり、9月には大阪と東京で13年ぶりの来日ツアーも決定している。
ピアノ主導のエモーショナルなオルタナティヴ・ロックと、個人的な闘病と回復の物語を同時進行させた詞作りによって、Jack's Mannequin は“ピアノエモ”の代表格として確固たる評価を得ている。『Dark Blue』『The Resolution』などの名曲も多数生まれ、ソングライターとしてのアンドリュー・マクマホンの存在感はそのまま継続している。実に20年の歩みを経て、今後も変わらずストーリーと感情を届け続けるバンドとして注目される存在である。
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