ミュージカル『レ・ミゼラブル』は、ヴィクトル・ユゴーの名作小説を原作とし、1980年にフランス・パリで初演されたのち、1985年にロンドンのウエストエンドで英語版が上演され世界的な人気を獲得した。作曲はクロード=ミシェル・シェーンベルク、作詞はアラン・ブーブリルとハーバート・クレッツマーが担当している。日本では1987年に帝国劇場で初演されて以来、劇団四季や東宝などのプロダクションを通じてロングラン公演が繰り返されてきた。物語は19世紀のフランスを舞台に、元囚人ジャン・バルジャンと彼を追う警官ジャベール、そして貧困と戦う民衆や若者たちの人生を描く。代表的な楽曲には「夢やぶれて(I Dreamed a Dream)」「オン・マイ・オウン(On My Own)」「民衆の歌(Do You Hear the People Sing?)」などがあり、その壮大なスケールと人間ドラマで高く評価されている。舞台美術や演出も回を重ねて進化し続けており、国内外で数々の演劇賞を受賞している。千秋楽を迎えてもなお再演が絶えず、時代を超えて観客を魅了し続ける不朽のミュージカル作品である。