No Fun（ノーファン）は2020年8月、前身バンド「ピアノガール」の活動休止を機に、Vo./Gt.の内田秋を中心として京都で結成された多人数編成のロックグループである。結成当初は3人編成でスタートしたが、ドラム、パーカッション、バイオリン、トランペット、サックス、フルート、トロンボーン、ピアノなどを含む総勢11名にまで拡張され、管弦楽器を導入したスケールの大きなサウンドが最大の特徴となっている。グループ名のNo Fun（ノーファン）は「つまらない」という意味の英語表現を逆手にとったアイロニカルなもので、独自の価値観を前面に押し出す姿勢がうかがえる。オーケストラパンクという独自のジャンルを掲げ、クラシック的要素とパンクロックの激しさを融合させた音楽性を展開している。メンバーにはギターのNJ、ベースの長友拓也、ドラムの小椋貴仁、パーカッションの片山來門、バイオリンの山田周、フルートの清水佑、サックスの吉田海、トロンボーンの山内宙、ピアノとトランペットを担当する宮本桃歌、そしてドラムの古和田佑馬が名を連ねている。2021年にはセルフレコーディングによる1stアルバム『No Fun RECORDINGS』を発表し、その後も『nostos report』や「世界の音程」といった作品で独自の世界観を広げてきた。自主企画イベント「不時奏」は彼らの活動の核となっており、2021年から定期開催され、2023年にはオールナイトイベントとして拡大、さらに海外公演として韓国でのライブも実施している。2025年にはオンラインショップ「displaced」を立ち上げ、アートやアパレル分野にまで活動の幅を広げている。京都を拠点としながら、音楽のみならず文化的な影響力をも併せ持つ存在として注目されているのがNo Fun（ノーファン）である。
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