Velludo(ヴィロード)は、1987年に沖野俊太郎と小山田圭吾によって結成された日本のロックバンドである。活動初期はネオサイケデリックやシューゲイザーの影響を受けたサウンドを志向し、1988年にEPを1枚リリースしたのみで活動を停止していたが、その音楽性の完成度と当時の東京インディーシーンにおける存在感から、長らく“幻のバンド”として語り継がれてきた。長らく沈黙を保っていたVelludo(ヴィロード)は2023年に突如再始動を果たし、2024年には37年ぶりとなるスタジオ録音アルバム『Between The Lines』を発表した。このアルバムは1987〜88年に書かれた楽曲を現メンバーで再録音したもので、当時の空気感を維持しつつも、現代的な音像にアップデートされた内容となっている。収録曲「Speak Like」などでは、ギターのレイヤーやリズムセクションに現代的なアプローチが加えられつつも、当時のバンドが持っていた鋭さや儚さをそのまま残している。さらに、2025年春には東京と大阪での自主企画ライブ「Between The Lines 2025」を開催し、東京公演ではdip、大阪公演ではDebonaireとの共演も実現した。長らく公式音源の流通もなく、その存在は伝説として語られてきたが、現在の活動によって再評価が進んでおり、ネオサイケやオルタナティヴロックの文脈においても重要なポジションを占めるようになっている。Velludo(ヴィロード)は単なる再結成にとどまらず、過去の音楽を再構築しながら現在とつなぐという意味でも、今後の展開が注目される存在である。
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