南紫音は、1989年10月8日生まれで、福岡県北九州市出身のヴァイオリニストである。3歳よりヴァイオリンを始め、篠崎永育・篠崎美樹・西和田ゆう・原田幸一郎に師事し、桐朋学園大学を経てドイツ・ハノーファーではクシシトフ・ヴェグジンに師事して研鑽を積んだ。2000年には全日本学生音楽コンクール福岡大会小学校の部で第1位を獲得し、早くから注目を集めた。2004年には第13回アルベルト・クルチ国際ヴァイオリン・コンクール優勝、2005年にはロン=ティボー国際コンクール第2位および最優秀演奏賞サセム賞を受賞し国際的に頭角を現した。2015年にはハノーファー国際ヴァイオリン・コンクールで第2位を受賞。2008年にユニバーサルミュージックからCDデビューし、『南紫音デビュー・リサイタル』『Bloom』『ファンタジー』の3作品をリリースしている。これまでに日本フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団、フランス国立管弦楽団をはじめ国内外の主要オーケストラと共演し、リール国立管、サンカルロ歌劇場管、ミラノ・スカラ座室内合奏団、スペイン・ビルバオ交響楽団との日本ツアーも成功させている。2020年にはピアノの清水和音と共にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会を開催し話題を呼んだ。現在はドイツ・ハノーファーを拠点に活動し、2025年にはオール・ヘンデルプログラムによるリサイタルを予定している。使用楽器はサントリー芸術財団から貸与された1727年製ストラディヴァリウスであり、北九州市民文化奨励賞(2005年・2017年)、福岡県文化賞(2006年)、ホテルオークラ賞(2010年)、出光音楽賞(2011年)など数々の賞を受賞している。