フィッシュマンズは1987年に結成され、1991年にシングル「ひこうき」でメジャーデビューを果たした日本のバンドである。初期メンバーはボーカルの佐藤伸治、キーボードの小嶋謙介、ドラムの茂木欣一、ギターの小嶋“ONA”俊明、ベースの柏原譲という構成で、バンド名は当時のレゲエへの関心を反映したものである。所属レーベルはメジャーデビュー以降ポリドール、のちにユニバーサルミュージック。音楽性はレゲエやダブを基調にしながら、ドリーミーで浮遊感のあるサウンドへと独自に進化し、90年代後半には「空中キャンプ」や「宇宙 日本 世田谷」などのアルバムで高い評価を獲得した。特に1998年のライブ盤『8月の現状』や同年3月に行われた中野サンプラザ公演「男達の別れ」は伝説的な記録として知られ、佐藤の死後にその価値が再評価された。佐藤伸治は1999年に32歳で急逝し、バンドは実質的に活動を停止したが、その後も国内外のミュージシャンに影響を与え続けている。近年では再構築されたフィッシュマンズの名義でメンバーがライブを行うなど、音楽の魂は今もなお息づいている。
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