金子マリは、1970年代から日本の音楽シーンで活動を続ける実力派シンガーである。ブルース、ソウル、ファンク、ロックを自在に行き来する歌唱力を持ち、独特のハスキーボイスと表現力豊かなステージパフォーマンスで多くのファンを魅了してきた。1972年に結成されたバンド「金子マリ&バックスバニー」でデビューを果たし、当時の日本では珍しかった本格的なブルース・ロックサウンドと圧巻のライブで注目を集めた。バンド解散後もソロ活動を続け、1979年にはアルバム『ナイト・ストーカー』をリリース。自身の音楽的ルーツであるブラックミュージックを基盤にした表現を追求し続けている。また、数多くのアーティストとのコラボレーションでも知られ、憂歌団やChar、RCサクセションらと共演するなどジャンルを超えた交流を重ねてきた。2000年代以降は息子である金子ノブアキ（RIZE、AA=などで活動）や金子隆博（米米CLUBのメンバー）らと共演することもあり、親子共演でのライブも話題を呼んでいる。ライブハウスからフェスまで幅広いステージに出演し続けるその姿は、世代を超えた支持を得ており、年齢を重ねても変わらぬ情熱とエネルギーで観客を魅了し続けている。日本の女性ロックシンガーの草分け的存在として、現在に至るまでその足跡を刻み続けている存在である。
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