中田カウス・ボタンは、1971年に結成された日本の漫才コンビであり、吉本興業に所属している。ボケを担当するのは中田カウス（本名：髙野清治）、ツッコミを担当するのは中田ボタン（本名：中田武夫）である。両者ともに大阪出身で、特に上方漫才の世界では重鎮とされる存在である。デビュー前は別々の経歴を歩んでおり、中田カウスは「中田ダイマル・ラケット」の内弟子として修行を積み、中田ボタンも「中田ダイマル・ラケット」に憧れて芸人の道に入った。1971年のコンビ結成以降、上方漫才大賞をはじめとする数々の賞を受賞しており、特に1975年には「第10回上方漫才大賞新人賞」を受賞したことが転機となり全国的な知名度を得る。中田カウスはその後、吉本興業の副社長やよしもとクリエイティブ・エージェンシーの顧問などを歴任し、裏方としても業界に深く関与してきた。一方の中田ボタンも芸歴50年を超えるベテランとして舞台に立ち続けている。コンビ名の「カウス・ボタン」は、互いの個性を活かしつつも洒落の効いた語感を意識して名付けられたとされ、古典的なネタから時事風刺まで幅広いレパートリーを持つ。彼らの芸風は「上方漫才」の典型ともいえるべきテンポの良さと語り口にあり、長年にわたって演芸ファンから支持されている。近年では若手芸人との共演や、テレビ・ラジオ番組への出演を通して新しい世代との接点も築いており、現在も漫才界の重鎮として存在感を放ち続けている。
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