THE NO EAR（ザノーイヤー）は、2019年に結成された日本のオルタナティヴ・ロックバンドで、鋭利なギターリフとエモーショナルなボーカルが特徴的なサウンドを展開している。バンド名のTHE NO EAR（ザノーイヤー）は、「耳を持たない」という象徴的な意味を込めており、固定概念や先入観に囚われず音楽を表現する姿勢を体現している。メンバーはボーカル・ギターのAtsuki、ギターのYuya、ベースのTaku、ドラムのNobukiから成る4人組であり、それぞれが異なる音楽的バックグラウンドを持ちながらも、鋭く同期したアンサンブルが持ち味となっている。彼らのデビュー作は2020年に発表されたEP「Stay in my mind」で、インディーズシーンにおいて注目を集めた。その後も「Know」「Silent room」といったシングルをリリースし、ライブハウスを中心に活動を広げてきた。特に2022年にリリースされた「Tears」がSNSで話題となり、MVの美術や演出も含めて視覚的な訴求力の高さが支持を受けた。音楽性は日本語詞を軸にしながら、USインディーやUKロック、シューゲイザーやポストロックの要素を柔軟に取り入れており、ギターのレイヤー感や空間の広がりに対する美意識も際立っている。ライブでは感情を込めたパフォーマンスが高く評価されており、フェス出演や他アーティストとの共演も増加傾向にある。所属事務所はインディペンデントで、自主制作やアートワークにもメンバーが深く関わっていることがクリエイティブな自由度を支えている。結成当初からのセルフプロデュース志向が現在の活動スタイルにも反映されており、音源制作からビジュアルデザインに至るまで一貫した世界観を構築している。今後も深化を続ける音楽性とともに、新たなフェーズへと進化する可能性を秘めているバンドである。
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